カテゴライズ

8/2に広告批評を探しながら、これのカテゴリはなんなの?と熱い中本屋を巡っていたときのことを金曜にWebDesigningを探している時に思い出して、気がついたこと。
T氏以来、カテゴライズすることは有効なのかっていうのがずっと疑問になっていた。
カテゴリに分けるというのは、分類の目的に応じて何らかの入力を与えて、それに対する出力に着目して対象を分けていくこと、言い換えるとある入力に対してどんな出力が出てくるかという属性に着目することだ(と思う)。JTBのメキシコ旅行キャンペーンのアンケートであれば、海外旅行の予定はあるかとか、予算はどれぐらいかとか、メキシコに行ってみたいか、とか、そういう設問でアンケート回答者の持っている属性を取り出して、それを基準にして、ふうん、と思ったりするわけだし、結婚チャンスカードのであれば、神社仏閣を見て歩くのが好きか、スポーツ観戦が好きかとか、そういう属性で、こんなひとならこんなひとにあうかな、と思ってみたりする。
T氏以前は、全ての入力に対して影響を及ぼす属性があると考えていたけれど、以降はどちらかといえば、異なる入力全てに影響を与える属性なんてない、属性はあくまでひとつの入力に対してどんな出力を出すかを決定するもの、と考えるようになった。
それぞれの入力に影響する属性のうち、同時にセットされる確率が高いものを集めたものをカテゴリとして考えて、そのひとが持っている属性のサブセットから、この人はこのカテゴリかな、と判断していた。その逆の、同時にセットされない属性の組み合わせでもカテゴリを作ることもできるだろう。それを特に意識しないでやっていた。統計的にはそれで十分役に立つと思うし、実際役立てられている。(よく知らないけど)
でも、実際には属性からカテゴリを作っているのであって、決してそのカテゴリの中にいるから、属性を持っているわけではない。それを忘れていた。あたりまえなんだけど理解していなかった。
統計的には意味を持つけれど、個人のレベルではカテゴリなんてあまり意味がない。
広告なんかいい例だ。この商品を買うことでこの”カテゴリ”に入りませんか、という広告をする。商品を買う。でも実際に手に入るのは商品を持っているという”属性”でその商品が属している主要な”カテゴリ”ではない。そもそも統計的にしか存在しないものが一人しかいない個人にとって何になる?0.01%ぐらいの危険性なら社会的に容認できるということが、実際に死ぬことになったひとにとって意味がなかったのと同じではないか。

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それはけっこうどうでもよくて、分かったことはカテゴリというのは古い概念じゃないかということ。
これまでなにかを分類するとき、全てのものは必ずひとつのカテゴリに分類されていた。
でも、サーチエンジンがその状況を変えてきている。サーチエンジンが探しているのはカテゴリでなくて、与えられたキーワードにマッチする属性だ。(今はキーワードそのものを探している段階だけれど)サーチエンジンの中では、カテゴリではなくて、属性そのものがインデックスされていて、カテゴリは与えられたキーワードに従ってあとから作られる。

その昔のベストセラー”超整理法”は、時系列で整理しようよ、と言っていたけれど、その中で、カテゴリで整理するのは難しいからやめなさい。なぜなら複数のカテゴリにまたがるものが必ず出てきてどちらに片付ければいいかわからなくなるから。とあった。
そのとおり。カテゴリは属性セットでしかないから、属性セットが排他的にしかセットされないとき以外は、複数のカテゴリにまたがるものというのが存在して困る。特定の属性に着目してとりあえずカテゴリに入れたら、後から違うカテゴリに注目して探したときに見つからなくなったりする。

でも、そんなことはみんなわかってたはず。
だけどなにかを整理するというのは、その過程で属性を抽出したとしても、最終的にどこか一ヶ所に片付けることなのだ。本屋の店員さんだって、広告批評がビジネスなのかカルチャーなのか文芸なのか迷ったはずだ。だけどビジネスとカルチャーと文芸に広告批評を散らすのは在庫の確認も返品するときもたいへんだし店長が許さないだろう。
物理的なものをあつかうときは難しいと分かっていても排他的なカテゴリで整理するしかない。この排他的カテゴリというのが唯一の手法だったからか、排他的カテゴリでなくても整理できるときにも相変らず排他的カテゴリを使いつづけている現状も前から気に入らない。どのカテゴリに入れよう….と悩んだ時には全部に入れればいいのだ。探すほうだって自分のカテゴライズが間違ってるのではと心配しながら探さなくてすむ。(ただ、探すほうは事前にそのものの属性をきちんと考える必要が出てくるけど)

というわけで、雑ですが、カテゴライズから属性へシフトしていくのではないかと思っています。


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